【トラックリスト】
1.Recipe
2.Doggy Doggy Doggy Dogs
3.I Trust You
4.Frank Frank
5.Iinan Sound Shooting Feat.80 THE DEATHTROYER
6.Come Come Pu$$y
7.Journey Feat.豆汁
8.Big Wave Feat.DEKISHI
9.35 Or 140 Feat.140
10.Tiger Tiger
11.Candle Of The Story

【作品説明】
全編ビートの速度(BPM)が35。常識破りの超低速サウンドの上を4倍速の高速ラップが駆け抜ける、これが新しいラップミュージック、KAKEHAN。クリエイター集団CAKRA DINOMIX(チャクラダイナミクス)が三重県でそのサウンドスタイルを確立し、満を持して全国へ発信。MC兼サウンドエンジニアのRaputa heavenが全サウンドをデザイン。グループの代表であり、リズムを自由に操るラップスキルの持ち主寛治、3種の変速ラップを大胆に披露するヒロポジドッグ。客演に140、DEKISHIら国産GrimeMC勢を巻き込み、鈍重なキックがうなるビートの上で、言葉のパンチを打って打って打ちまくる、スポーティな仕上がりの作品である。

過去の素晴らしい、色褪せてもまた鮮やかに光ってくれる作品たちが生まれた根底には、高く未知なる新しい刺激を模索した連中の真剣勝負があり、その勝負を繰り返して音楽は転がり続けてきた。三重県の”地方”に住む連中が、ヒップホップを、音楽を、愛して憧れ、自分たちで歩み地元を盛り上げてきた中で、さらなる楽しさ、さらなる刺激を模索した結果が一枚のアルバムになった。たまたま近所に居たから出会えた彼らの創り出した音は過去としっかりリンクしつつも、瞬間、瞬間に冷やりとする新鮮な音が鳴っている。スローなテンポでうねるベース、地面から突き上げてくるようなビート、そこに乗っかる言葉の連鎖から生み出されるメロディーが耳を奪っていく。刺激に飢えていた自分を自覚すると同時に、この音とラップは耳をワクワクさせてくれるだろう。新鮮さの中に光る、しっかり地に足をつけ積み重ねてきた真剣なラップ。そして楽しそうな仲間の空気と、よそ者を弾かないオープンな輪、そして和。このアルバムには日本という地で生まれた空気感を色濃く感じる。しかしそれはステレオタイプをなぞった和風パロディーとはかけ離れている。「リアル」という言葉が曖昧に感じるほど使いふるされて陳腐になってしまっている中で、ここには地に足をつけたまた別の「リアル」と探究心と楽しさがある。着地点を想定せず各々が全力でジャンプして一番高いところで掴んだ「何か」。そんな瞬間がたくさん詰め込まれている。少しヤバいモノを手に入れたような気分に浸れるこのワクワクする気持ちをたくさんの人が感じることだろう。

【プロフィール】
三重県松阪市飯南町を拠点に活動しているクリエイター集団。地元のサイファー、野外イベントを通して結成。メンバーは寛治、Raputaheaven、ヒロポジドッグ、DJnaturalbase、DJmarbleの5人。寛治はLOW HIGH WHO?のコンピにラップで参加し、ディレクターとして映像作品も制作した経験がある。Raputa Heavenは大阪のSUPPON RECORDSからソロアルバムをリリース。三重に拠点を移した後も複数のアルバムをリリースし、2015年の「Local only」では地方在住のラッパーとしてのスタイルを明確に打ち出した。グループはレーベルとしての機能も持ち合わせ、リリースした作品数は18作品に及ぶ。県内の老舗DJとのコラボMIXCDなど企画力を生かした制作に取り組み、制作・ライブ活動の他に、地域行事の企画音響、ワークショップ、清掃活動などをおこない地域に根差した活動を行ってきた。小さな現場から大きな創造力を生むことを目標としている。